金髪の君*完結



(あお…)


(あお…)


「--しんちゃん…」


暗い意識の中、愛しい彼が私を呼ぶ声が聞こえた。


(別れてほしい…)


彼との思い出の場所で、彼を目の前にして一番言いたくない言葉を彼に伝える。


(---えっ?)


(他に好きな人ができた。)


目頭に溜まる涙で視界が歪む。
彼の姿を目に焼き付けたくて、流れ出しそうな涙を下唇を噛み耐える。


(別れたくないって言ったら?)


(何言われても気持ちは変わらない。)


(……)


(私は心ちゃんより、好きな人を選ぶ。
もう心ちゃんのこと好きじゃない。)


彼に嫌われる為に、残酷な言葉だって言える。
弱かった自分、一緒にいれない自分にも諦めきれるように彼に嫌われなくちゃいけない。
じゃないと、今にでも彼の胸へ飛び込んでしまいそうだから…

"嫌い"と言わないのは私の最後の悪あがき。
大好きな彼に"嫌い"なんて言えるはずがない。