「---ゃ、ぁ…」
腕を強く引かれ、体全体が温もりに包まれ抱きしめられたことに気付く。
目を見開くと視界は真っ暗。
耳にトクントクンと鼓動が聞こえる。
離れようと両手を突っぱねるが、びくともしない。
手に伝わる肌の感触。
気持ち悪い筈なのに耳に聞こえる心臓の鼓動に何故か安心する。
そんな自分が嫌で手を突っぱね離れようとするが、その度に腕に力を入れられ強く抱きしめられる。
トクントクンと2人の鼓動が重なり合う。
「なんなんだよあんた。」
さっきまで気持ち悪いと思っていた男の声も、抱きしめられ鼓動を聞いているだけで恐怖も薄れる。

