「それに、女子に囲まれて鼻の下伸ばしてるんでしょ!」 「心ちゃんは誰でもいいんだもんね!」 口を開こうとしない心をまくし立てる。 「おい。」 今まで聞いたことのない低い声にビクッと肩が上がる。 固まる私を睨みつける心。 「な、何…?」 「何勘違いしてやがる。」 −−勘違い…? 「おめぇには関係ねぇ。」 心の言葉に頭が真っ白になった。 「ハハハハ…」 口から漏れる乾いた笑い。 頭の中を『何勘違いしてやがる。』『おめぇには関係ねぇ。』グルグルと占領する言葉。