「気持ちは伝えないの?」


「伝えないよ。」


「どうして?」


「私はまだ銀と幼なじみでいたい。」


「だけど、銀くんはきっと美穂のこと…」


「銀にはちゃんと好きな人が出来たみたいだしさ…」


真っ直ぐ私の目を見る美穂。


−−違うよ…


「最近、女遊びも無くなったみたいだし。」


−−違う…


「本気なんだよ。




葵に…」



「違う!!!!!」



−−ガターン!


勢いよく立ち上がった時に椅子が足にあたり倒れた。
私の大きな声のせいか、椅子が倒れた音のせいか美穂は驚いた顔をして私を見ている。