真っ赤な顔を見られないように頬を手で隠し、顔を伏せる。 「でね、あおちゃんに頼みがあるんだ。」 顔を覗き込みながら言う一樹。 「うっ、な、何?」 急に顔の前に現れた一樹に驚き、一歩後ろに下がる。 そんな私の態度に笑いながら話を続ける。 「あのね、さっき俺達が座ってた椅子で後半のゲーム見ててくれない?」 「えっ?」 「お願い!!」 両手を合わせ、お願いをする一樹。 「な、なんで?」 女子の視線が痛いから出来るだけ目立ちたくない私。 どうにか断る理由を見つけようと聞き返す。