悲鳴が止まらないグラウンド。 悲鳴も罵声も私の耳には届かないほどの夢心地。 私を抱きしめている心の背中に腕を回そうと動かすと 「わりぃ…」 心は体を離し、一樹の所へ行ってしまった。 行き場を無くした手を見つめる。 −−もっと抱きしめて欲しかった… 火照る頬に手をあてる。 周りに聞こえてしまうんじゃないかと思うほどに暴れる心臓。 体も心も彼を求めている。