美穂が追い掛けてくると思い、トイレに向かって走っていた足は無意識に階段を上り屋上へ向かう。 鉄のドアについている小さな窓から外の日差しが入り込み、私を照らす。 そのドアを開け、外に出る。 雨の降りそうな曇った天気。 黒い雲に覆われた空は私の気持ちを表したよう。 心に黒く根付く感情は醜くい。 自分ではどうすることもできないこの感情に苛立つ。 あぁ…全て忘れてしまいたい。 嫉妬する感情も 昔を悔やむ気持ちも 彼を想うことも 全て忘れられるといいのに…