「だけど、心にバトン渡したかった。」 諦めの悪い美月に 「おい、美月。 今日、相手してやっから諦めろ。」 私の目を見ながら言う。 −−やだ… 涙が込み上げてくる。 喜ぶ美月に嫉妬する。 頭の中が黒いもので覆われる。 嫉妬、嫉妬、嫉妬。 心に抱かれるであろう美月が羨ましく、憎い。 こんな気持ち涙と一緒に流れてくれればいいのに。