金髪の君*完結



小さな窓からの光と開いているドアからの光で照らされているが、薄暗い室内。
埃っぽく、じめじめした空気。
柵に入ったボール、マット、ネット、棒高跳びなどの体育用品。
全てに土が付いていて部屋の中は土の匂いがする。


「体育、倉庫…?」


室内を見渡していると後ろのドアが勢いよく閉まった。



「−−つっ!」



音に驚き固まっていると体が浮いた。
浮いたのは一瞬で体全体で受ける衝撃。
舞う土埃を吸いこみ喉が痒い。
体中で感じるマットの感触。
痛みはないものの突然の出来事に頭がついていけない。

木が剥き出しの天井を見て


−−あぁ、投げ飛ばされたんだ…

やっと頭の思考が動き出す。