薄紅の衣を着た幼子はふくふくとしていて、記憶の中の貧相な赤子とは、全く別の生き物に見えた。

「蓮と申します。時の経つのは早いもので、もう二つになりました」

どこか誇らしげな弟子の声を聞きながら、慈尊は幼子を流し見た。