綾香が黙ったと同時にオーナーがメニューを持ってきた。 気を遣って無言で置いていった。 綾香はそれを真っ先に手に取り、品選びをしながら会話の続きを始めた。 ベージュ色の木彫テーブルに水の入ったグラス、メニュー、おしぼりが置いてある。 「女の子は結構不安になるんだよ」 「不安なのと怒るのって違うくね?」 「一緒なの!不安だったら性懲りもなく怒りたくなるじゃん」 確かにそうだ。俺だってたまにある。