綾香は目の前にある俺の行きつけの店にさっさと入り、一番手前の席に座った。 丼 とかいてある青い暖簾(ノレン)をくぐった。片手に携帯握りながら。 「おっちゃん~メニューくれ」 苛々しながら、馴染みのオーナーに声をかけた。 木造建築でこの間リニューアルした店。ここら辺の住人からは人気の店だ。 「ちょぉ待っといてくれ」 店の厨房から低くて太いオーナーの声がした。 「ねぇ、さっきのケンカ・・大丈夫なの?」 「・・・・何か、急にキレたし」