ビター恋愛~過酷な試練~㊤



ブロロロロ・・・・・。




エンジン音が今日はやけに大きい。




久しぶりにのる車・・・だから・・・かな???



ハンドルを握って真っ直ぐ前を見ているレンをずっと見つめていた。



鼻筋の通った顔たち。目にほんのちょっとかかるくらいの前髪。どれも レン の一部。



でもそれだけで愛しく感じられて。



「・・レン」


「何?」


「キスして?」


「い、今運転中だからっ!後で」



慌てて顔を真っ赤にしながら答えるレン。



「ふふ♪面白い」


「人で遊ぶなっ」


和んだ空気が流れるのは、小さい頃から一緒だから。・・・だといいな。