「レン――――・・・」




ガラッ・・




暴れてるレンを見ながら耳でドアの開いた音をしっかり聞き取った。




「・・・・愛子・・・」



「お母さっ・・・ンッ・・・・ヒクッ」




お母さん。




パジャマだった。普段こんな格好で絶対に歩き回らないお母さんが、今日はパジャマ。




「先生から、手術のこととか全部聞いたわ・・・。」



泣きすぎて喋ることも儘ならないほどになっていた。




「・・手術は・・・今から1時間後なんだって・・・。・・」



静かな部屋に私の啜り泣きが響き渡る。




「・・・・ごめんね・・・愛子。お母さんがっ・・・」



お母さんは自分を責め始めた。



やめて。



私のせいで、自分を責めないで。



そういうように首をぶんぶん横に振った。