翔也が席に座ったのを
確認して美波に話し掛ける。
「美波ぃー。聞いてよ」
「何!? 美波様に言いなさい」
あたしは昨日起きたことを話した。
図書室での出来事を。
「えぇぇーっ! あんた…
片桐のこと、諦めてないの?」
「そっそのときはね。
今は、全然よ。だってムカつくもん」
「それで…体育祭までに彼氏、ねぇ」
あたしは頭を机に伏せる。
「ふぇえぇえぇん!
無理無理無理無理無理!
その時は意地張っちゃって…」
「ふうん、簡単じゃない。
1日前でも余裕ぶっこき~よ」
「はぇ? 1日前ぇ?」
美波は指をさした。
その指の矛先を辿る。
