甘いKiss




「ハッタリじゃ…ないもん」

「じゃあ証明してみろ。」

「証…明?」


片桐くんは立ち上がって
本棚から姿を出す。


「そうだなー?
体育祭までに彼氏作れよ。」

「体育祭って…あと2週間じゃない!」

「彼氏出来るって言ったのは
どこの誰だ?あぁ?」


片桐くんはカバンを
背負ってカウンターに向かってくる。


「期限内に作れなかったら
罰ゲームな。拒否権ナシ。」

「はぁあぁあ!?うわっ。」


飲み終わった苺牛乳の
パックをひょいと投げられる。


「捨てとけ。」


それだけ言って片桐くんは
図書室を後にした。