甘いKiss



「片桐くんって何で
告白断わっちゃうの?」


あたしはカウンターの
向こう側に座る。

片桐くんはカウンターから
離れた本棚に座り、チューっと
音をたてながら苺牛乳を飲む。


「あ?」


え!?ちょっとキレてない?


「だっだって!そのホラ!
可愛い子いっぱい告白してきたでしょ」

「顔なんざ覚えてねぇ。」


またチューっと苺牛乳をすする音。


「俺、恋愛とか興味ねぇし。
鈴木?とか言ったけ、アンタ。」

「う……ぅん。」

「大体な、手紙って古過ぎなんだよ
もっと現代的に伝えやがれ。」


肩身が狭いよぉ…。


「あたしなりの…愛情表現だもん」

「はっ。笑えりゃあ。
そんなんじゃ永久独身だな。」

「ちょ!ひっどーい!
あたしだって彼氏出来るもん。」

「どうだか。ハッタリは
その辺にしとけ。」



ムキキキ!!超ムカつく。

あたしが好きな片桐くんは!?