あの日の出来事で、話さなくても伝わってる部分があるんだ。


周りなんか関係なかった。


ただ、梨依を救いたかっただけ。


未来に梨依がいないのが耐えきれないだけ。


俺には、梨依が必要で。


梨依がいるから、将来の夢を決めれた。


梨依がいなければ、ダメだったろう。


一途に梨依を思いながらも適当に遊ぶ日々。


そんなウンザリな日々。


梨依の隣にいるだけで世界が変わった。


「君さぁ。
遊んでたろ。」


壱さんは、呟くように言った。


「えっ?」


「君の顔で遊ばないなんてあり得ない。
梨依を思ってても体は別だろ?」


ニヤリと口元だけが笑っていた。


「俺は.....」


壱さんの言ってることは、あってる。


ただ、言えるわけがない。


やっぱ、壱さんは、俺を認めたくないんだな。


それだけは、わかる。