姉さんは、深呼吸をしてゆっくり話し始めた。


「事の起こりは、梨依ちゃんが中1の時にレイプされた事によって始まりました。」


俺は、手を強く握っていた。


梨依をレイプしたあいつが憎い。


「相手は、教育実習生として来ていた大学生。
レイプされた日は、教育実習が最後の日。
梨依ちゃんを公園に呼び出し、告白。
そして、梨依ちゃんをレイプしました。
事が終わった後に私は、偶然通りかかりました。
彼女は、中だしされた事をバレないようにして欲しいと言ってきました。」


あん時、中だしされてたのかよ。


ありえねぇ〜。


不安だったろうな。


「処理した後、私は、名刺をバックに入れていなくなったんです。」


「産婦人科の医者だったら....」


一番目の兄さんの奥さんが、姉さんを睨んだ。


言いたいことは、わかる。


「梨依ちゃんは、望まなかったから。
それに、私、梨依ちゃんの気持ちがわかるんで。」


姉さんも辛い過去がある。


それを乗り越えての俺の兄さんとの結婚だから。