「……」


あたしは一睡もできずに朝を迎えた。

いろんなことがありすぎて、頭の整理も受け入れることもできなかった。


ピンポーン…


ぼーっとしていると、チャイムが鳴った。

涙を拭い、ゆっくりと立ち上がる。

そして玄関のドアを開けた。


「…先輩」

「おはよう」


いきなり現れた先輩に戸惑う。


「話、しにきた」


そう真剣に言う先輩を、あたしは素直に部屋の中に入れた。