「おい、大丈夫か?」

「え…?」

「もしかして寂し…」

「あぁ!宿題があったんだった!そういうことだから、電話切りますね。おやすみなさい」


先輩の返事を聞かずに、ケータイを閉じた。

ふと、おじいちゃんからもらったいちごが目に入る。

それをゆっくり手に取った。

そのいちごは、まだ少しすっぱかった。