車内は 有り得ないほど 静かだった 私は覚悟を決めて 奏の目の前で手をかざしてみる 『どした?』 『あのね、言ってないことがあって。』 「侑李にも聞いて欲しい」 私がそう言うと 助手席に座っていた侑李が振り返る