「バードぉっ!!」

ストレグンの足元………
頭上から降り掛かる火の粉を払いながら、人影が駆け寄るのが見える。


『あれは……スネア?
馬鹿野郎!!
死ぬ気か!?』

スネアに襲い掛かる火の手を防ぐため、咄嗟に足元を庇うストレグン。
その瞬間、銀色の鳴流神の目が輝いてストレグンに向かって突進した!


ドッグアアアアッ!!


『ぐうっ……!
これは暴走じゃない。
自分の奏者を守ろうとする防衛機能が働いたか……
俺がスネアに襲い掛かったと勘違いしたな!?』

鳴流神の攻撃は続く。
今度は至近距離からの連続パンチを、ストレグンの背中に浴びせて来る!


『くっ、音波障壁……
ソニックシェード!』

一瞬の隙を突いて振り返ったストレグン。
その左掌から空間を遮断する音の波紋が発せられ、鳴流神の攻撃を無力化させる。

「バード、聞いてくれ!
地下の楽機工場には、熱加工した鉄を冷やすための大量の冷水が貯蓄されている!
山火事を鎮火させるには、その水を使うしかない!!」

『そうか………
その手があったか!』