「安心か…
てか、入れよ」
「あ、うん」
あたしは、奏の家に入った。
入ると同時に奏の香りに包まれた…。
って!
あたしは、変態か!!
でも、どこか安心する香りだ。
靴を脱ぎ、奏の後に続いて部屋に入った。
「ここが、俺の部屋」
「ふーん
あ、写真!
ひまわり畑?」
ここは…
あたしの思い出の場所…。
「あぁ…。
ここで俺は、惚れた女と会った…。」
惚れた女…。
あたしもここであのひまわりの男の子に会った…。
あたしが好きになった男の子に…。
もしかして…
あの男の子は…。
奏なの?
「まぁ…
その女は、俺の前から姿を消したけどな…」
「そうなんだ」
わかんない…。
あの男の子は、奏?
そんなわけないか…。
「あ、麗
ケータイ返してなかった、はい」
「ありがと。
そういえば、奏は、何で一人暮らししてるの?」
「あぁ。
俺、俳優やってるんだよ
で、俺の夢は、親父の映画に出ること
だから、一流になるまで…
一人で、頑張ろうと思って家を出た」

