「麗は、優しいから
知美さんのためにって思ってたんでしょ?」
「…うん」
「うん
いいんだけどね…
今の麗は、知美さんとために生きてる。
麗は、自分のために生きなきゃね?」
自分のために…。
そうか…。
あたしは、あたしの道に進めばいいんだ…。
「うん…」
「麗は、優しい子だもんね!」
「何か俺…
未来が麗ちゃんのお母さんに見えてきた…」
「俺も見えてきた…」
「よし!
それじゃ、帰ろうよ!
あ、一樹とあたしは、ちょっと寄る所あるから!
ね、一樹」
「えっ!
あ、うん!
じゃぁね、奏、麗ちゃん!」
「あぁ、じゃぁな」
「麗、頑張ってね!」
未来が小声で、そう言った。
何が頑張れよ!
奏に二人きりにわざわざして…。
こういうの本当に無理何だよ…。

