「あの、奏
昨日は、ごめん」
「本当だよ!
電話、来ないから心配したんだからな!」
奏と話してると閉ざした心が開きそうで怖い…。
でも…
今のままじゃいけないんだ。
前に進まなくちゃいけないのは、わかってるんけど…。
前に進めないんだ。
「ごめん」
「まぁいい」
「あっ!
麗!
明日空いてるよね?」
明日…
空いてる。
確か、バイトが入ってなかった。
「空いてるけど?」
「明日、パーティーなんだよ
奏先輩のお父さんの
一緒に行こ!」
パーティーか…。
どうしよ…。
そういうのってドレスとか着るんでしょ…。
「ドレスとか着るの?」
「うん!
あたしは、一樹が貸してくれるから」
「俺が貸す」
「いいの?
ありがと」
奏が貸してくれるんだ…。
どんなセンスか
わかるなぁ…。
奏は、何着ても似合いそう…。

