「麗…
もう辛いなら話さなくていい…」











辛いけど…
奏には、ちゃんと話しときたいんだ。



あたしを知ってほしい。










「大丈夫っ…
っ…く…
事故の傷あとは、腕にくっきり残ってる…
あたしね…
その時、決めたの
強く生きるって…」











「麗は、強い…
誰も負けねぇ
心の強さがある」











奏…
ありがと。


でも、そんなに


あたしは、強い子じゃない。











「うん…っ…
それからあたしは、人を信じれなくなった…」











「麗…
もう強がらなくていいんだよ
俺がお前を守ってやるから」










そう言って
奏が抱き締める力を強めた。








奏っ…





過去は、変えられない。




だから…



未来を歩むしかなんだ。