「何って、お昼!
ほら、行こう!」
未来に引っ張られて…。
って!
どこ行くの!?
「麗ちゃん、さっき奏のこと考えてたでしょ?」
「えっ!?」
何で、わかったの?
少し鈍感な一樹が…。
何で…。
「さっき、奏の名前呼んでたから」
「呼んでないし!!」
嘘、あたし。
奏の名前呼んでたの…。
確かに、奏のことは、考えてたけど…。
無意識に奏の名前呼ぶなんて…。
本当に好きになっちゃった…?
「素直になれない麗のためだからね
頑張って!」
「頑張れ、麗ちゃん!」
一樹が屋上の扉を開けて…
未来に押し込まれた。
何?
「えっ?
意味がわからないんだけど…。
キャッ!!」
いきなり、押されたら…
転ぶって!!
ヤバい!!
瞬間的に目を瞑ったけど…。
痛くない?
えっ?
目を開けてると奏の顔があった。

