「お姉ちゃん
この花ちょうだい!」










「450円です!
お母さんにプレゼント?」









「うん!
お母さんにサプライズであげるんだ
だから早くに買いに来たんだ
それにこんな早くにやってるお花屋さんは、ひまわりしかないもん!」








ひまわりと言うのは、あたしが働いてる花屋の名前


可愛い名前で好き









「そっか…
ありがとね
おまけにあめあげる!
じゃぁまた来てね!」









「ありがと!
お姉ちゃん、バイバイ」









「うん、バイバイ」









朝早くに買いに来るなんて凄いなぁ
小学生ぐらいだなぁ
お母さん想いな子だなぁ。



お母さんか…。









「麗ちゃん、ご飯よ!!」









「はい!
今、行きます」









はぁー
今日から高校生になる柊麗!
本名は、如月華恋



さて、ご飯ご飯!









「知美さん、いただきます」









「いつも、ありがとね」









「何がですか?」










「お店の準備」










お礼なんていいのに。
あたしが言いたいぐらいなのに。




あたしは、この人。

柊知美さんに育ててもらった。


あたしの母親でもないのに。



あたしは、両親に捨てられた。

あたしが捨てられた場所は、ひまわり畑だった。



そこで拾ってくてたのが知美さんだった。



あたしの親もよく捨てられたなぁ
ひまわり畑に。