実らない片想い ~紗々の恋と友情~


「清水さん?」

『あ、うん…。それしかないよね…ハハッ…』

とりあえず笑って誤魔化しとこ……。

「まぁ俺も彼女居ないからとやかく言えないけどね(笑)」

茜に聞いて、彼女居ないっていうのは知ってたけど、本人の口から改めて聞くと安心する。


――ヒュードーン!

「「わぁー!!」」

急に始まった花火に歓声が周りから上がる。

『わぁ~綺麗だね…』

さっきの事も一瞬忘れて思わず呟く。