「紗々ちゃんも…上矢くんの事が…好きなの?」

美羽の大きな目が不安そうにあたしを見つめる。

…本当になんでこういう時に勘が当たってしまうんだろ……。

『な…何言ってんの美羽?』

心の中では大混乱。
だけど、表では明るく言う。

「だって…いつも上矢くん見てたでしょ…?」

やっぱり美羽は気付いてた…。

そうだよね…いくら必死に隠そうとしても、同じ人を見てるんだもんね…。

あたしが気付いたように…。

美羽だって気付くに決まってる…。