うそ。 笑って、口にしたのは矢内だった。 ホントだよ。友達が、いなくなったんだ。 いつの間にか、そんな事まで話していたんだ。 下校中も、会話は弾んでいた。川が流れる小高い土手で、並んだ影が背伸びしていた。 別に、信じなくても良いけど。 虚しそうな、また不安げな自分の声を夕焼けへと投げつけた。