あたし達の担任であるすがやんは、この学校では割と若いせいか、生徒にとってはお兄ちゃん的存在で。
先生だけど…先生っぽくないというか。
まぁ、本人のゆる〜いキャラもあると思うけど。


「すがやん、相変わらずね」

前の席の環奈がぼそりと言った。

あたしはそれに苦笑いをこぼすと、再びすがやんの話に耳を傾けた。


「そんでなー。今日からこのクラスに新しいヤツが加わる」


へぇ…めずらしー。


「編入生?」

誰かがつぶやいた。


「そうそう。まぁ、ヤツには驚くだろうが頼むから失神なんてすんなよ〜?」

ニヤッとするすがやん。


「じゃ、おーい有栖川、もういいぞー」


扉から入ってきた人物にあたしは目を疑った。


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