あたしはあの日のようにマンションの前に立った。


ここで、彼と出逢ったんだっけ。


あたしはポストがたくさんあるところを見た。


『ここから…』


名前…名前…。


そういえばあたし、

彼の名前…知らない。


これじゃわからないよね。


あたしはあきらめて帰ろうとした。



「不審者だ」


え?