「黒田さん、でしたっけ?」

運転席に座っていた長身のキレイな女のヒトは、私の返事を待たずに話し出す。

「昨日の事、今日のMinAの話、全て他言無用です。では。」
ハイヒールの音を鮮やかに鳴らして、計ったように止められた車から降りる。

「コタロー。あなたもよ。」

「…へいへい。」


寝ぼけていない声の返事。

いつの間にか起きてた?