「不幸な家庭環境も、過去も年齢も本名さえも、芸能界は消し去ってくれるの。」


そこにいるのは、カリスマ歌姫、MinAじゃなくて。


色々後悔して、でも前を見ている、普通で、そしてとても傷ついた顔をしている、女の子。


「ごめんなさい。でもこれが本当の私。がっかりでしょ?」

「そんなことないですっ!」

反射的に、私は叫んでいた。