美人カフェ“BLUE BIRD”

「なんの事やら・・・。」

「そうやって逃げるの、卑怯じゃね?引導渡せばいいのに。」

「何のことよ?」

アタシもムッとして、セイにつっかかる。

「何って、どーせアンタだって、ヒトミ兄に惚れてるんじゃねえの?」

「・・・・・っ!?」

う、嘘!?どーして?なんでバレたの?

絶対、態度には出さないようにしてたのに。

そりゃ、この恋が叶ったらって。

そんなこと、思わないはずはないけれど。

それでも・・・。


「おい。カン違いするなよ。」

セイは、急にドスが聞いたような、低い声でアタシをにらみつける。

「アンタはヒトミ兄に恋しやすい状況なんだ。言葉もわからない異国の地でペラペラその国の言葉を喋ったりする姿にカッコいいってときめくのも計算。旅を重ねて、トラブルを重ねるたびに信頼を増すのも計算。今までだってそうだった。アンタ一人じゃない。」

な・・・に?

計算って。今までって。

どういうこと!?


「相手が惚れてくれれば、これほどやりやすい仕事はない。アンタの180度変わったかのような今の性格だって、磨かれた容姿だって、すべてはヒトミ兄に気に入られたいためだろう?恋すれば、女なんて勝手に努力する。」

足元から、崩れ落ちそうな予感がするのは、どうして?

やっと、やっと出会えたと思ったのに。

「要約すれば、アンタもそんな薄っぺらなヒトミ兄の計画にハメられた、ただの馬鹿女って事だよ。」


嘘だ。


嘘だって言ってよ!