「~っ!」

店内のあまりの可愛さに、私は絶句した。

フカフカそうな椅子は、ピンクにレースのようなお洒落なビーズの刺繍。ガラスの机もレースのカーテンも、小さい頃夢見た「お姫様の部屋」そのもの。

違うところといえば、メニュー表と、奥まったところにキッチンがあること…ぐらい。

「ところで、お時間は大丈夫ですか?」
長髪の店主さん(多分…)がフライパン片手に聞いてきた後。

「コイツに待ち合わせするような彼氏がいるわけねーだろ。」

悪魔天使セイさんが、代わりに答えてくれて。

「だ、大丈夫です!そもそも私、このカフェに来たかったので!」

と答えるのが、いっぱいいっぱいだった。