Don't leave

「今日は結子のリクエスト通り、海辺のドライブに行きますか。」



かかり始めた曲は私の大好きなアーティストのベスト盤。


「あ~んコレ!めちゃくちゃ懐かしいっ!大好きなんだぁ…」


ご機嫌になり口ずさむ私。


仕事の話とか、歌詞の話とか、本当に他愛もない雑談。

でも、この空間で隣につかささんがいて。


大好きな曲を聴きながら、歌いながら、好きな時に話す。



それがどれ程ゆったりとした時の流れで、
どれ程リラックス出来る時間か、
どれだけ私の癒やしになってるかなんて……


つかささんはきっと知らないんだろうな。



「なんか、楽しいね。」


「うん。」



つかささんがどんな気持ちで相槌を打ってくれたか知らない。

でも、楽しんでるのは私だけじゃないんだって思うと、それがまた凄く嬉しくて。




「お茶でもする?ここ、海に面してるよ。」


「うん!寄る寄る!」




車から降りると、爽やかな潮風が私達を包み込んではすり抜けていく。


髪が巻き上がり、バサバサなる。
思わず両手で押さえつけた。


「わあ、本当に目の前海だぁ…」


中に入ると、テラスと室内どちらがいいか聞かれる。


「やっぱりテラス?」

つかささんの言葉に当たり前です、とニンマリした。