Don't leave

それからの数日間、私はひたすらエジプト展の前情報や、エジプト古代文明についての情報を調べまくった。


出回る情報の内のほんの僅かにしか私は触れてないのだろうけど、


それでも良かった。



せっかくエジプト展を見に行くのだから、展示されるものの名称を見て、それが何なのかを漠然とでも理解出来るか出来ないかで…楽しみ方は違ってくる。


それにツタンカーメンについてなど、今まで散々興味を持ちながらも詳しい事は知らなかったから、知識を深める良い機会だった。


「やっぱり黄金のマスクは本場に行かなきゃ見れないんだよね…」


ブツブツといつの間にか独り言を呟いている。


これが休みの日で図書館に行く時間があるなら飛んで行って調べるとこだけど。



――――そうしてやって来た、エジプト展に行く日。


美術館に行くなんて何だかカッコいい。
とかおかしな事を考えて笑ってしまう。




「おはよ!」


「おはよう。」



見るとつかささんは、私の大好きなスーツ姿。


「スーツだぁ…」

「一応、きちんとした格好がいいかなと思って。」

「ふふ。スーツ格好いい。」


私は黒のドレープカットソーに黒のプリーツスカート。歩き回るから、ローヒールのパンプス。

黒ずくめだけど、まあ仕方ない。