Don't leave

「あー暑っ…」


火照る体をベッドに沈めて、

2人じっと、
熱を持った体が落ち着くのを待つ。




目を閉じた彼の横顔。


何度見つめても、見惚れてしまう。


特にイケメンな訳ではないのに、

私にはとてもカッコ良く映る。


彼の、眉間から鼻にかけてのラインが好き。

柔らかな頬が好き。


目尻に刻まれた、彼が生きてきた年数の証も好き。



好き。


癖っ毛のフワフワした髪も。


全部全部好き。


彼を形成する全てのパーツが、とても愛おしい。



私は彼の頬にキスをし、唇にもキスをした。



目を開けて、彼が私を見つめて微笑む。



彼の視界に私しか映ってないのが嬉しい。


今彼は私の事しか見てないのだという事実が、たまらなく嬉しい。


いつもいつも忙しい彼、その瞳には様々なものが映るし、
その脳内は私には理解出来ないくらい…ビジネスの事で埋め尽くされている。



そんな彼が、

私だけを見てくれる時間。


脳内も

体も心も、

その視界も、


私だけが存在するこの時間が、


私には何より幸せな時間。



彼の舌が私の唇をなぞった。



彼の舌が私の唇をゆっくりとなぞる時、

私の心は震える。



彼が、彼の脳内に私を焼き付ける為に、舌先で私の唇の感触を確かめて…感じて…刻み込んでいる。


以前にそれを聞いていたから、


彼にそれをされると、自然にその事を思い出して、

心が震えて熱くなる。