Don't leave

「はい結子ちゃーん、レジ持ってくから脱いで?」


こここここの人の即決力ってどんだけよ……


「つかささん、本当に要らないって。こんな高そうなダウン…」


「そうでもないよ?それに結子はダウン持ってないでしょ、寒がりのくせに。」


「そりゃそうだけど…」

「結子を暖かく包んであげたいの。」



う…

確かに私はペラッペラのジャケットしか無いから、いつも沢山着込んで肩は凝るし面倒だし、ダウン欲しいとは思ってたけど…

何もこんな凄いものじゃなくても…




「はい決まり。」



困っている私の顔を見つめて嬉しそうに笑ったつかささんは、さっさとレジへ歩いて行ってしまった。


そして大きな紙袋を抱えてやって来る。


あぁ本当に買っちゃったの……



嬉しいのは凄く嬉しい。

けど素直に喜べない。



だって…

普段から食事代もデート代も全て彼が出しているのに、こんな買い物まで…


なんだか申し訳ない…


「結子?ほら行くよー…」




――休憩に入ったスタバで私は彼を軽く睨んだ。


「ふふっ。なあに、結子?」



「もぉ。嬉しいけど申し訳ないんだってば…」