Don't leave

ホテルに着いて、いつも通りにジャケットを脱いで、ソファに腰掛ける。


すると、目の前に座った彼が、カバンから何かを取り出した。


「はい、これ!」


袋から黒い箱が2つ。

テーブルの上に置くつかささんの表情が嬉しそう。


「何?これ。」


「プレゼント。ペアなんだよ?ほら、前に話してた、注文していたやつ……」


そういえば。


先月末だか今月始めだか…そんな事を言っていた。

『ふふ、結子のバースデープレゼントはもう頼んであるんだよ。きっと驚くと思う。凄いから!でね、ペアなんだよぉ…』

あの日のニマニマした横顔まで思い出せる。


『はあ?そんなのいいって…』


『もう注文しちゃったんだもーん。ただどうしても結子のバースデーに間に合いそうになくて…中旬過ぎちゃうかも…』



これが。
この黒い箱が、あの時言っていたペアのプレゼント…




すっかり忘れていた。
そんな事。


「ありがと…開けていい?」


頬が緩む。


これがつかささんからのプレゼント。
2つ目のペアグッズ。



何が入ってるんだろう、と期待で手が震えそうになる。

そっと箱を開けると…