Don't leave

「明日だよね?研修…」


少しだけ、暗さを帯びた、そんな声で彼が私に問う。


そう。


明日は私がお店に入る為の研修を受ける日。

店が風俗なのだから、研修というからには、実技研修なのだ。




「うん……。」



本当は怖い。


覚悟を決めた今でも怖い。



「もう覚悟決めてるから。」



ちっとも笑えてないであろう顔で、私は彼を見た。



悲しさを押し殺した表情の彼。



ごめんなさい。



嫌だよね。


嫌に決まってる。




なのに私はこの決断をひっくり返す事が出来ない。


ごめんなさい。


なるべく早くに、風俗に勤めなくてもいいようにするから……




僕より結子が辛いに決まってるんだからと、決して文句を言わない。


ごめんなさい。



私よりあなたの方が辛いに決まってるんだよ。




私の心は、

あなたのもの。



私の体に誰が触れても。

私の体はあなたのもの。


絶対に。


断言する、つかささん。