Don't leave

次の日。

私は銀行に行くとごまかして、彼に逢った。


まっさらな封筒を即座に私に差し出しながら、


「はい。これ。忘れないうちに。」



「ごめんなさい…ありがとう。少しずつだけど返すから…ちゃんと返すから。本当に、迷惑かけてごめんね。」


言いながら泣きそうになる。


彼は満面の笑みで、


「愛する結子の為に僕が力になれるんだもの、このお金も生き金になる。困った時はお互い様なの。結子は何も気にしなくていいの。分かった?」

そう言い放つ。



いつもの眩しい笑顔。



どうして、そこまでしてくれるのと問えば、

返ってくる答えは、


「大好きだから。」


なのだろう。




有り難くて申し訳なくて、
でもそんな逞しい所も好きで。


この人にはもっともっと甘えてもいいのだろうか。



もう、甘えん坊な私もワガママな私も、寂しがりやの私も全部全部見せてきたつもりだけど、


何だろう、

頼りにする…というニュアンスで合ってるか分からないけど、

そういう意味では私は頑なに彼を頼るのを避けてきた。


迷惑かけたくないという気持ちが根底にあるから。


けれど、

彼は、


結子がこれ以上ない愛情を僕に注いでくれてるの知ってるから。


と言う。




つかささん。


私は本当に何も持たない女で。



この気持ちしか持ってないのに。



あなたはそれだけで十分だと、笑うのね。


あなたに何かしてあげたくても、何も出来ない私なのに、



ただ愛してくれたらそれでいい、と、


太陽のように笑うのね。