Don't leave

私の過去の話をした時…


あまりのお金の無さに、風俗も考えた事があるよと話した気がする。



あれは、


よく考えれば聞いた側からすれば強烈な言葉だったかもしれない。





「いつか、結子がその決断を下すんじゃないかと思っていた。」





つかささんが言う。



やっぱり。



核心に触れる前に彼は分かっていた。




「つかささん、後悔するよ。自分を裏切ろうとする女なんかとこのままで居られないでしょう。きっといつか…
いつかきっと、つかささんは私を嫌いになるよ…」





私の過去が過去なら、決断した内容も内容だ。



普通ならこの話を聞いた時点で、

冗談じゃない、馬鹿かお前は!?
風俗なんて辞めろ、それが聞けないなら別れる!

と言われてもいい場面。
普通なら皆そう言うんじゃないかな。




「そんな私がつかささんに相応しいはずないでしょう?」




彼の口が


サヨナラと動くのを待つ自分と


ひょっとしたらという馬鹿げた期待を持つ自分。





「僕は結子の事、待ち続ける。結子の事、ずっとずっと好きでいる。…ダメ?」





信じられない言葉が彼の口から紡ぎ出されて行く。



結子が決めた事ならどうしようもないから、待つ。

ずっとずっと待っている。

ずっとずっと好きでいる。死ぬまで好きでい続ける。
それしか僕には出来ないけど、
苦しいけど、

待っていてもいいですか?
ずっと好きでいてもいいですか?





彼が話すのはそんな内容。






私は、夢だと思った。