男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】


「はい、お前ら席つけ~」


教室に入ると、40人ぐらいの男子生徒が。

分かり切ってたけど、女子はいない。


騒がしかった教室が、私が入った途端しん、と静まりかえった。


(えっ、なんで?!
私なんか変なことしたっけ??)



『こ…こんにちは…』


あ、やべっ。まだオハヨウゴザイマスじゃね??




「うおぉぉぉ!!めっちゃ可愛い!!」

「マジで男かよ??!」

「色白っ!!」

「ちっちゃ!!」

「目ぇでかっ!!」

「こんにちは、だって可愛すぎだろ!!」

「ちっちゃっ!!」






おいコラ、誰だ”ちっちゃっ”って言ったやつ!!

しかも2人いるだろ、出てこいや!!




「はいはい、落ち着けお前ら」




「センセ~!!今日は俺と遊んでくれるんすよね!!」

「ばかっ、俺だっつの!!」

「僕が先だよ!!」




なんで先生と遊ぶの??!意味分からん!!




「分かった分かった、先に進めさせろ」

「「「は~い」」」



再び教室が静かになる。





「転校生の蓮条 悠だ。お前ら、絶対襲うなよ」





何その注意!!?そんなに危険な学校なの??!




「それから、こいつの部屋は祠堂とおんなじだから」




教室がざわっと騒ぎだす。


あ、希と翼だ。

気づくかな?と思って手を振ると、2人とも振り返してきてくれてとても嬉しくなり、ついつい笑顔になる。




(((・・・///)))


クラスのやつらが顔を赤くしてるのに、気付くはずもない。