男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】




中に入ると、大きなリビングがあって、その奥には3つの扉があった。




祠堂たちは、部屋の真ん中にある丸テーブルに座っていた。

あれ、さっきもう一人いなかったっけ??





『部屋ん中も広っ!!』




私の部屋ぐらいあるじゃん!!

大量の荷物をそこらへんに放置して、テーブルへと向かう。





「おぅ、こっち座れよ!!」





茶髪の男の子が声をかけてくる。

めずらしく素直に、その言葉に従う。




「俺、松岡 千歳-マツオカチトセ-」


『あたっ・・・俺、蓮条 ユウ!』


「お前、女みたいな顔してんな~」


『ドキッ えっ!!んなことねぇよ?』


「・・・・・・」



(ば、ばれた…??)




心臓壊れそうなほど、ドキドキしてる!!

千歳を見上げて、顔色をうかがう。



覗きこみ、目があった瞬間、突然千歳が抱きついてきた。




「かっわいい~!!」


『ぎゃぁ??!』


「俺、お前なら一緒に寝てやってもいい!!」


『はっ??!何の話だ?』




どうでもいいけど、重たい!!




「おぃ、千歳!!コイツ潰れるぞ!!」


「お?おぉ、すまんすまん」


『ゲホッゲホッ…』


「大丈夫??」


『うん、だいじょぶ』




水を差しだしてくれる、深い藍色の髪の男の子。



『ありがと』



あれ?あっちの人と似てる…??




「俺は、渡瀬 希-ワタセノゾム-。

で、あっちのが俺の双子の弟の桜李-オウリ-」


「よろしくな、チビ!!」


『チビじゃねぇよ、160cmあるんですけど??』



シークレットで誤魔化してるけどねっ!!




双子!!道理で似てるわけだ!

ちなみに桜李は、赤茶の髪だ。