「おらぁぁぁぁっ!!!

でかい口叩いた割には雑魚いじゃねぇか!!」


「期待はずれだぞぉぉぉぉ!!」


「お兄さん悲しいぞぉぉぉ!!!」




ケンカの中心で騒ぐ、桜李、千歳、翼。

っていうか、翼はいつもズレてる気がするのは俺だけか。





『・・・あいつらは何をやってるんだ』


「ん?チビって言われて桜李がキレて、千歳が悪ノリして、翼はなんかよく分かんない」


『集団行動してんじゃねぇよ。なんのためのグループ分けだ』


「綾をユウと二人っきりにするため」


『結局一人になったけどな』


「うん、ほんとバカだよね」


『同感だ』


「綾もだよ」


『あぁん??あいつが勝手にどっか行ったんだ』




相手側の全滅まであと一息、と言うところで、携帯を持った男がやってきた。





「総長!!西宮から連絡きました!!」


「そうか、じゃぁ引き上げっぞてめぇら」


「「えぇぇえぇ~」」


「えぇ~、じゃねぇ!!怪我してんだろうが!!」


「喧嘩の怪我は、名誉だって言ってたじゃないっすか!!」


「知らん!!おら、とっとと帰んぞ。桜龍、てめぇら覚えてろよ!!」


「うわぁ~、お決まりのセリフ…」


「あとで薬代請求すっからな!!」



「「「ふざけんなっ!!!」」」




数十人いた広場は、あっという間に俺たちだけになった。