『なっ、なななななんでそんなもの持ってるんだ??』
黙りこくる綾に対し、私は動揺してどもりまくり。
え?なんでそんなに動揺してんのかって??
その手帳、私(蓮条 ユウ)のだよ!!
なんで綾が持ってんだ??!
黙ってたろう人形が、口を動かす。
「これ、お前のか」
『なっ、ななな何いい言ってんの?
私のじゃないし、いっ、いとこのだし!!』
「へぇ、はとこじゃなくて、従妹だったのか」
また墓穴掘った!!!
『はとこもいとこも変わりないじゃん?』
「いや、違うだろ」
『ユウは、結局どっちか分からなかったんだよね~』
「ほぉ…で、なんではとこの生徒手帳をお前が持ってるわけ?」
『きっ、昨日家に忘れてってさ?
しょうがないから届けようと思ってたの。
いやぁ~、ユウのお友達にあえてよかったわ!!』
苦しい!!我ながら苦しい言い訳だ!!
焦りまくる私に、悪魔が近づいてくる。
綾はニヤニヤと笑って後ずさる私を追いかけてくる。
「へぇ、蓮条って女装趣味か」
『ちっ、違・・・』
「変態だな」
『変態じゃねぇ!!』
「じゃ、男装趣味?どっちにしろ変態だな」
『だから、ユウじゃないってば!!』
くっそ~、こんなことになるなら、生徒手帳置いてくれば良かった!!
学割のとき使えるかと思って持ってきたんだけど・・・
写真が男verだから、結局意味ないし!!
しかも綾に見つかったし!!
生徒手帳のバカ野郎!!
↑(やつあたり)

